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Vol.15暇と毒

Vol.15暇と毒 人間にも品質がある。

2015.10.27

みなさん、こんにちは。植松晃士です。
お仕事を始めて四半世紀。最初の頃、よく大人の方々が口にしていた言葉がありました。
それは「いまどきの若い子は……」。
その当時、ちょうど「新人類」だの「天然」「ぷっつん」という流行語も出てきていたくらいなので、新しいカテゴリーとしての若い人のイメージがあったんでしょうね。
 
そんな時代を経て、今の若い子に思うこと。僕が若い頃と違って、今は生まれた時から携帯電話だのパソコンだのがあるでしょ。ゆとり教育を受けて育ったり、ITという世界が身近にあったり。そりゃ、若い子たちと僕達の世代は違うわよね。違って当たり前! ただ、社会生活においての「秩序」は大切。それはどの時代でも世代でも重要なことだと思ってます。社会に生きる上で、失くしてはいけないものです。
 
その一方で、僕より年上のアラフィフやアラ還の方々を見まわしてみると、大人だからって秩序がきっちりしている人ばかりでもないのよねー。それは、大人になってからそうなったのか、若い頃からそうだったのか、それはわからないことですけど・・・・・・。ただ、僕が個人的に思うのは、そういう大人はもともとズレてたんじゃないかな、ってこと。だから、ヘンな大人が「いまどきの若い子は・・・・・・」なんて言うのはやめて! って思う。
 
秩序を守るとかルールやマナーを守るというのは、品格の問題。人間にも品質というのがあると僕は思っているんです。たくさんの荷物を抱えた人が一緒に乗っているエレベーターで我先に降りたり、交通機関でお年寄りに席を譲らなかったり、はたまた親切にしてもらったのにきちんとお礼が言えなかったりね。
 
海外(主に先進国ですけど)に行くと、ドアを開けてあげたり、にっこり笑顔を交わしたりといったことが日常茶飯事。だって、ニューヨークとかヨーロッパなんか民族のるつぼでしょ。考え方や暮らし方が違って当たり前の人々が一同にいるから、逆に社会的には一定のルールが必要でそれを守っているのよね。だから、そういうシーンを目の当たりにすると「日本は結局は単一民族なのねー」って実感したりもするんです。
 
大人も若い子も品格のない人々はけっこう生息しているもの。僕が考える「普通」の概念とは外れている人もたくさんいるんだよね。そういう方々を否定して生きてきたりもしたけど、ここ最近は「日本にもさまざまな人種が増えてきた」(多様化っていうの?)と受け入れることにしてます。マスコミとか芸能界やカタカナ業界とかって、そういう品格というか常識がズレている破天荒な人ばかりというイメージが一般的にはあるみたいだけど、ちゃんとしている人はしている。どこの世界でもどこの国でも一定の基準はあるのよ。そして、できればその一定の基準以上のところに収まっていたいわよねー。
 
僕とはなかなか相容れないさまざまな人々をどう受け入れていこうか、はたまたうまく関わらないように生きるにはどうしたらいいか? その対処方法を模索中の今日この頃です。
 
なーんて、ちょっと暇があると、ほんとにつまんないことばっかり考えちゃうから、みなさんも気をつけてー!

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では、またお会いしましょう!!

Writer Profile

植松晃士
植松晃士Koji Uematsu

アタッシェ・ドゥ・プレス(※)
ファッションプロデューサー
株式会社ヘルメット/株式会社アンソニーレッド 代表取締役
数々のファッションブランドのPRを手がけるほか、ファッションプロデューサーとしても活躍中。TVや雑誌などの多くのメディアで、女性のファッションに対する独自の視点と、その辛口トークが大好評。

※アタッシェ・ドゥ・プレス
ファッションブランド、ジュエリー、コスメ、ファッションビルなどのPRを手がけるほか、ブランドのPR、ブランドディレクション、企画アドバイス、イベント企画・運営などを行います

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