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Vol.21暇と毒

Vol.21暇と毒 長いものには巻かれろ。

2016.01.19

みなさん、こんにちは。植松晃士です。
四半世紀もの間、リアルなファッション情報をお届けしていますが、今回は『長いものには巻かれろ』をテーマにお送りしたいと思います。
 
僕はお仕事がら、全国各地のデパートやら首都圏のモールやらに出向いてファッションチェックをしております。
長いこと続けていますが、僕の発言に影響力なんてあるのかしら? なんて思うんですが、意外とあるのよぉ(笑)。
 
そんな僕のアンテナにひっかかるのは、いい意味でも悪い意味でも、キョーレツな個性のファッション。ところがね、最近思うんですが、可もなく不可もなくっていうファッションの人が多いんです・・・・・・。つまり、それぞれの個性をきちんとファッションで表現してない人が多い!
 
ファッションには、その人となり、その人の気持ちなりが出るもの。また、シチュエーションに合わせてファッションも変わるでしょ。
 
例えば、ドレッシーで華やかなお洋服を着ていればパーティに行くんだなとか、シックで黒っぽい装いをしていればお弔い系かなとか、テーラードジャケットを着ていればこれからお勤めかしらとかね。あるいは、ハデハデで奇抜な格好をしている人を見れば、心の中に闇があるんじゃないかしらと想像しちゃうこともあるけど・・・・・・。
 
ただ、自分で自分をきちんと表現していない、できないことはとても寂しいことだと思うんです。それって、自分を大切にしていないってことだもの。
3年以上前のお洋服を着ている人って、そこから時間が止まっているの。成長していないってことです。
 
雑誌に載っているファッションをそのまま真似しちゃってもいい。それはそれで、今の流行りの新しい風を感じるから。今の空気感は3年前のお洋服じゃ表現できない。あなたも3年前とは変わっているはずでしょ? 今の自分を表現しなくちゃ。
 
会社員だから地味にするというのもなし。
好印象をベースにした装いはもちろんだけど、どこかに今年らしい雰囲気をプラスするの。グレーや黒でもいいけど、シルエットが今年らしいとかね。制服があるからみんな同じになっちゃうというなら、せめて髪型やメイクで今年らしさ、今っぽさを出したほうがいいと思う。それさえもずーっと同じなら、本当にヤバいから(苦笑)!
 
 
第一印象を決めるのは外見が9割と言われています。今年のトレンドアイテムを、毎年何かひとつ買って身につける。時代が止まっているような人に、今を動かす、未来を託すような大切なお仕事を任せられないもの。
 
最旬のものを持っていれば、まわりの女子たちからは羨望のまなざしで見られ、それが自信につながるの。男性からもちらちら見られたりして「モテちゃってる?」なんて勘違いしちゃうかもだけど、その勘違いさえも結局はあなたの自信になるのよー(笑)。
 
 
「私はこういう人だから」っていう決めつけは要らない! その場その時に合わせられるというのは大切な処世術のひとつ。長いものには巻かれたほうがいいこともあるのよ。
パーティ会場でお弔い系ファッションだと浮いちゃうのと同じ。「私の中には、こんな私もいるのよ」的に、今っぽい自分を楽しんで。お祭りでハッピを着ちゃうような感覚。コスプレファッションは日本発信の文化ですけど、おそらくどの日本人のDNAにあると思われるそのコスプレマインドで始めてみては?
 
では、また次回お会いしましょう!

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Writer Profile

植松晃士
植松晃士Koji Uematsu

アタッシェ・ドゥ・プレス(※)
ファッションプロデューサー
株式会社ヘルメット/株式会社アンソニーレッド 代表取締役
数々のファッションブランドのPRを手がけるほか、ファッションプロデューサーとしても活躍中。TVや雑誌などの多くのメディアで、女性のファッションに対する独自の視点と、その辛口トークが大好評。

※アタッシェ・ドゥ・プレス
ファッションブランド、ジュエリー、コスメ、ファッションビルなどのPRを手がけるほか、ブランドのPR、ブランドディレクション、企画アドバイス、イベント企画・運営などを行います

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