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Vol.09暇と毒

Vol.09暇と毒 アイデンティティの発信。

2015.08.04

みなさん、こんにちは。植松晃士です。
数年ぶりに、約10冊目となるご本を秋に出そうかなーと考え中。まじめに取り組むつもりよ(ウフッ)
 
ファッションはわかりやすくトレンドがありますし、ファッションの考え方にも流行があります。例えば、80年代のバブル時代はワンレンで、ボディコンで、香水ぷんぷんのトゥーマッチフェミニン。そこから紺ブレやローファーなどのフレンチカジュアルへ流れました。
 
そしてシンプルでマスキュランな辛口時代がやってきたの。定番時代の到来ね。金ボタンから銀ボタンへ変わったのよ。次に、えびちゃんOLのようなフェミニンがきて、メイクも盛り系になってくの。そしてカジュアル黄金時代。トレンドは世相を裏打ちしているのよ。
今は婚活ブームも来てるから、よりフェミニン。お化粧も盛りめ。
 
人は動物じゃないから、裸じゃ生きていけないでしょ。動物は繁殖期になれば着飾るし、季節によっては毛の生え変わりがあるけど、人は洋服を着なくちゃいけないの。生きていくためには必要なものなの。でも、ないがしろにしすぎているじゃない? 自分のアイデンティティをまわりに発信するためには、とても重要なものなの。なのに、「着まわし」とか「ダンシャリ」とか「安いもので」みたいなありさま。
 
ちなみに、ダンシャリとかって言ってるけど、思い出が詰まった洋服は捨てられないわよ。捨てろっていう人もいるけど「大きなお世話」って思うの。ただ、「この思い出要らない」と思ったら捨てればいいけど。
 
今ある洋服は自分の個性を伝える大切なものよ。特に新しいお洋服には流行のエッセンスが詰まっているから大丈夫。「毎年同じようなもの買っちゃうんです」ってお悩みを言う人がいるけど、何が悪いの? って思っちゃう。ダメよーなんて微塵も思わない。だって、同じモノを買うってことは、表現したい自分を明確にできているとも言えるのよ。毎回違うモノを買う人のほうがおかしい。
 
自分が快適にコミュニケーションとりたいなら、何通りもないでしょ。バラはバラとしか受粉しないの。同じ品種でコミュニケーションをとるのよ。人間も同じ。というか、人間のほうが細分化されているから、すべての人にウケる必要はないんです。同じ品種に向けてメッセージを発信すればいいの。これは、いわば目に見えないフェロモンよ。自分が「どういう人」で「どう見られたいか」をお洋服に頼ればいいの。
 
なんだか自分がとげとげしいと思ったら、やさしく見える印象のレースをあしらったお洋服を着ようとか、男性から声かけられやすいなと思ったら辛口にするとか。女子度満タン!って思っているのに、男性から声かけられないって人はちょっとワンピースを着てみるとか、肌のツヤが足りないお年頃って思ったら、光沢のある素材を選ぶとかね。
 
秋の本には、こんなさまざまなすぐ使えるヒントを盛り込んでいきたいと思っておりますー! 暇をもてあそばず、読んでみてほしいわ。
 
では、またお会いしましょう!

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Writer Profile

植松晃士
植松晃士Koji Uematsu

アタッシェ・ドゥ・プレス(※)
ファッションプロデューサー
株式会社ヘルメット/株式会社アンソニーレッド 代表取締役
数々のファッションブランドのPRを手がけるほか、ファッションプロデューサーとしても活躍中。TVや雑誌などの多くのメディアで、女性のファッションに対する独自の視点と、その辛口トークが大好評。

※アタッシェ・ドゥ・プレス
ファッションブランド、ジュエリー、コスメ、ファッションビルなどのPRを手がけるほか、ブランドのPR、ブランドディレクション、企画アドバイス、イベント企画・運営などを行います

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