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Vol.86 暇と毒

Vol.86 暇と毒 メールのお作法。

2018.11.07

みなさん、こんにちは。植松晃士です。
すっかり秋も深まったと感じていたら、今日は立冬。
四季はあっという間に移ろいますね。

さて。今回お話したいことは「メールとLINEについて」です。
というのも、ビジネスでとある不思議な体験をした方のお話を聞いたから。

その方は、クライアントと大切な案件を進めている間、
その進捗状況を知りたいと思って、クライアントの名刺にある
メールアドレスに用件を送ったんだそうです。相手もお忙しいだろうからと思って、
名刺にメールアドレスがあったものだからメールにしたそうなんだけど、
数日たってもなしのつぶて。

あれ? と思ってお電話してみたら「ただいま席を外しております」とのこと。
折り返しの電話があるかと思いきや「あとで確認してメールでお返事させます」。
が、待てど暮らせどお返事がこない! ということらしいんです。

もしやメールアドレスが間違っているの? と思って確認してみると、
アドレスは合っている様子。しかも次の打ち合わせで直接会ったときには
「メールでお返事します」という答え。ということは、メールは届いているってこと?
でも、お返事はいまだにない……。なんとも不思議なことでしょ? 
キツネにつままれたような感じですよねー? 
僕も同じような体験をしたことがあるので、わかるー!

僕が会社員だった頃は、メールだのLINEだのといった
今のようなツールはなくて、電話とファクシミリが主流でした。
感熱紙でしたっけ。ロール状の。送るときは、1枚目に件名やら宛名やらを書き、
トータルで何枚送ります、ということを書いて、
2枚目から具体的用件が始まるんですよね。懐かしいー! 
で、到着したかどうかは電話で確認したりして。

LINEはまだ「既読」したかどうかがわかるだけいいんだけど(とはいえ、
既読してもお返事しない人もいるけどー)、メールとなると相手に届いたのか? 
読んでくれたのか? といったことが不安。
でも、名刺にメールアドレスがある、ってことはメールOKってことでしょう? 

しかも個人のアドレスだと、ほかの人は見られないわけで、確認のとりようがない。
昔だったら、ファクシミリは社内の誰かが手に取るから、
担当の人じゃなくてもお返事ができたんです。
そして、こちらにも「送った」という証拠というか記録が残るしね。

メールって文章だけだから、慇懃無礼にならないように、
誤解されないように気を使って書かなきゃいけないから、
時間と手間はけっこうかかります。とはいえ、パソコンの前に1、2時間いるなら、
それくらいはできると思うんですよね。そんな時間もないくらい忙しいなら、
名刺からメールアドレスは外して! 
ちなみに、僕の名刺にはメールアドレスは載せていません。
だって、お返事する時間がないものー。逆にご迷惑をかけてしまうので、
あえて載せていないんです。

あるいは社内の共有アドレスにするとかね。
だったら、他の担当の方が見てお返事してくれるだろうし。
電話での問い合わせにも答えられると思う。
あるいは「私はLINE派だからー」って宣言しちゃうとかね。
簡略化されているから、用件のみでいいでしょ。

いつまでもお返事ないと「バカにされている」感が出るよねー。
私って優先順位が低いの? とか勘ぐっちゃう。
というか、社会適応能力に欠けていると判断されて、
一緒に仕事したくなくなるじゃない? まわりの人に迷惑かけるんだもの。

「もしかして、あたしのこと?」とドキッとした人は、ご用心。
同じような思いをしたことがある! という人は「いいね」を押してねー(笑)。

では、また次回お会いしましょう?

Writer Profile

植松晃士
植松晃士Koji Uematsu

アタッシェ・ドゥ・プレス(※)
ファッションプロデューサー
株式会社ヘルメット/株式会社アンソニーレッド 代表取締役
数々のファッションブランドのPRを手がけるほか、ファッションプロデューサーとしても活躍中。TVや雑誌などの多くのメディアで、女性のファッションに対する独自の視点と、その辛口トークが大好評。

※アタッシェ・ドゥ・プレス
ファッションブランド、ジュエリー、コスメ、ファッションビルなどのPRを手がけるほか、ブランドのPR、ブランドディレクション、企画アドバイス、イベント企画・運営などを行います

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