楽しみ、楽しませ、ほんのちょっと楽になる

Vol.196台湾から来た白い犬の日記

Vol.196台湾から来た白い犬の日記 愛があっても。

2017.12.18

こんにちはCocoです。

すこし前にいろいろと話題になっていた、
保毛尾田保毛男の件について、
Japanさんの意見を聞きましたので書いてみましょう。

彼が言うには保毛尾田保毛男に関しては、
個人的にあまり興味もないし
元々とんねるずという人たちを好きでもないし
面白いと思ったこともないので、
正直言ってどうでもいい存在ではあったそうです。

ただ、今回のこの騒動の展開が興味深かったので、
一連の行動を第三者的に見ていました。
とのことでした。

彼は続けました…

ゲイの人は幼少時(大人になっても)に、
物腰が柔らかい感じの人が多いような気がします。
そのため、この手の類のからかいや、
いじめにあう人が多いのではないでしょうか?

実際Japanさんもそう言われたこともありました。
その時は相手に悪意があった訳ではないと思うのですが、
全くいい気持がしませんでした。

悪気がないのであれはいい?
それは全くの間違った考えでしょう。
故意があろうがなかろうが、
他人を傷つけ貶めるような行為は良くないのです。
過敏になりすぎだという人もいるけれど、
自分が嫌だと思うことを嫌と言って何が悪いのだろう。
嫌だから嫌というのは当たり前のこと、
そして今回フジテレビはそのことに反応して
謝罪をしたそれだけ。

誰だって間違うことはあるし、
他人の持つ価値観なんぞ100パーセント理解なんて
できないだから間違ってもいいし、
間違ったらそれを認め謝罪すればいいし、
繰り返すことをしなければいいだけ。

過剰の反応? 過剰じゃなくて今まで社会環境が
自分たちに危険すぎて不快ということさえも
言うことができなかっただけ、

それがようやくLGBTの人たちがそう言えるように
なっただけのことなのです。
LGBTとして生きるのは、
そうでない人たちが想像できないほど
今も過酷なものなのです。

この世の中には千差万別のものの見方や
価値観がありますので、
すべての人が100パーセント納得でき、
満足できるようなことは、
ほとんどないに等しいのだろうと思われます。

そんな世の中でも、人は心地よく
楽しく生きていきたいと思い、
願っていると思うのです。
そうなる努力はしてもいいはずなのです。

焦点は、理解できなくても価値観を同じように
見ることができなくてもそれはそれでいい。

ただ、その違いを持った人たちの存在を理解し、
相手方が不快に思うことや、
嫌悪することはさければいいだけのこと。

あれもだめ、これもだめでこんな環境だから
テレビが面白くなくなった? そんな意見もあります。

それに関しては正直っての反応は
『あっそですかー』というもの。
他人を貶めることでしか楽しめない
エンターテイメントなんて、
本物のエンターテイメントじゃないと思うのです。

本当に人を楽しませることができるエンターテイナーは、
人を貶めることなく、
人の心をほんわかさせることができるのでしょう。

とんねるずの芸風は昔から、
他人に暴力や貶めることで笑いをとる、
あまりに低異次元なもので好きではありませんでしたが、
大変人気があったのも認めます。

いじめはいけないとみな知りつつ理解しつつ、
子供の世界でも、主婦の世界でも、
職場の世界でも、老後の世界でも、このような
強者が弱者をいじめるというものが必ず存在します。

それは人間というものが弱いものを虐げるのを
楽しいと思う本能があるのかもしれません。

また、それを見てみたいという願望があるのかもしれません。
世界中にこのようなこういうがあるのは、
きっといじめをエンターテイメントとして
喜びと感じるような精神構造が、
人間の中にあるのでしょう。

それゆえ、それらを強く楽しみと感じる人たちから
絶大な支持があったのかもしれません。

いじめにあったことがあまりない、
被害者になったことがない、
今は虐げられる対象になっていないと、
弱い立場になっている人たちのことや
気持ちをなかなか理解できないことがあります。

自分の持っている権利には敏感なのに、
持っていない人が持つのには嫌悪を起こす人も多いです。

思ったのですが、これって極端な例かもしれませんが
白人至上主義者がよく持つ考えに
似ているような気がします。
あとは日本における、日本人の
在日外国人の地位向上に対する見方など。

自分たちに様々な権利と有利な環境は当たりまえ、
しかし黒人、有色人種が、
日本で在日外国人が同じ権利を有するのは反対。

自分たちはまとも、優れているから
これらの権利を有するのは当たり前。
だから自分たち以外の人たちには反対 アンド 嫌忌。

白人至上主義や日本の日本人優越心は一つの価値観。
そういう価値観を持つ人間の存在を認めます。
でも多くの人がこれは間違った価値観ではないか
と理解している現代社会。

これと同じ考えで、LGBTを嫌悪する人たちって
LGBTは、まともな人間じゃない。
自分たちは当たり前、だから彼らに自分たちが持つ
同等の権利を持つのは不快、反対となるのでしょう。

現代社会ではまだまだとはいえ、
これは間違った価値観ではないかと思う人が
多くなってきたような気がします。
当事者でない人たちがそう思ってくれるのは
僕たちにとって本当に心強いことです。

いろいろと話が飛躍してしまいまして、
収拾がつかなくなりそうなので、とりあえず
ここらへんでこの件に関してはとどめておきましょう。

要は、理解できないのならそれでもいい。
だったら悪意をむき出しにせず、スルーすればいい。
何かして嫌だと言われたら、それを認め、謝罪し、
しないようにすればいい。
それだけ、それだけでもだいぶ
住みやすい世の中になる気がします。

最後に話は変わりますが、あるゲイの人が、
「保毛尾田保毛男? 別にいいんじゃないの? 
僕は不快に思わなかったしー」と言っていやそう。

まあ、不快に思わない人がいるのは不思議ではありません。
同じことをされて物凄く嫌に思う人と、    
全く平気な人がいるのは想像できます。

ただこのゲイの人の発した続く言葉で、
「愛があればそういう言葉もOKなのです!」と
いうものにはおかしいのではないかと感じました。


愛があればOK?  馬鹿じゃないの?
というのが最初の反応。

愛なんて主観的なものの最たるもの、
両者の意思の疎通がなければ
厄介でとんでもない迷惑になることって
わかっていないのでしょう・・・
ストーカーまで行かなくても、
好きでもない人に告白されるのってはた迷惑。
そんなもので、愛があるから
からかってもいい?
バカも休み休みにしなさいよと言いたくなりました。

愛があっても、
他人が嫌がることはしないようにしましょう。
勘違いな愛ほど迷惑なものはありませんから!
と、Japanさんは話してくれました。

Writer Profile

Coco
Cocoココ

台湾生まれ台湾育ちのフォモサ犬系雑種。野良犬だったため正確な年齢は不詳:性別、女推定9歳。台北で殺処分直前に現地の動物保護団体にレスキューされる。その後紆余曲折を経て、2010年、サンフランシスコ在住の日本人男子Japanさんとアメリカ人男子Dさんのカップルの家の養子となる。食べることと散歩が大好きだが鶏肉アレルギーがある。

Back Number

その他のバックナンバー

ページトップ