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Vol.190台湾から来た白い犬の日記

Vol.190台湾から来た白い犬の日記 歳の差カップルとの遭遇。

2017.11.06

こんにちは Cocoです。
 
日本人飼い主のJapanさんが、
アメリカの首都ワシントンDCに出張してきまして、
興味深い話を聞きましたので抜粋してお話ししましょうー。
 
彼は一週間ほどワシントンDCに滞在しまして、
その間自由時間がほどんどなかったそうです。
が、最終日は仕事もお昼前に終了―!
自由の身となれたそうです(喜)

彼は簡単にランチ済ませまして、
National Gallery of Artへ行きました。
テクテク彼が目的地の方へ歩いていくと、
途中こんな道路標識がありました。
PH1_cocov190_1-20171031.jpg右へ向かえばホワイトハウス、左へ向かえば連邦政府議事堂。
アメリカ広しといえども、こんなサインを見られるのは
ここだけでしょうねー。

それでもって、サインの通り歩いてみると・・・
連邦政府議事堂がありました。
PH2_cocov190_1-20171031.jpg今回は入る時間がありませんでしたが、
彼は以前に行ったことがありまして、とっても広く
威厳がある空間だったといっていました。


国会議事堂を横目にペンシルベニア通りを横切って、
そのまままっすぐに歩いていきます。

そして到着したのがナショナルギャラリーという美術館。
これはプライベートのコレクターの寄付によって
出来上がった美術館で、運営は連邦政府の予算で
賄われているそうです。
こちらのサイトをチェックしてみると、
日本語でのプライベートツアーが無料で
開催されているとのことでした。
月に3回だけあるこのツアー。
Japanさんが行った日がちょうど開催日でした!
PH3_cocov190_1-20171031.jpg
National Gallery of Art
6th
Constitution Ave NW,
Washington, DC 20565
Japanさんは美術鑑賞は好きではありますが、
勉強したわけでもなければ自分で調べるほど
熱心でもありません。ですから、有名な作品を見れば、
「あぁーこれ知っているー!」と思って喜ぶ程度の人間です。でも、教えてくれる人がいるのならぜひ学びたいと
思っていたので、この1時間ほどのツアーに
参加することにしました。
集合場所に来てみると10人くらいの日本人の方が
集まっていました。

日本人のツアーをやってくださる案内係の方が到着して
皆さんで日本人らしい挨拶(笑)。
日本人の友人もおらず、アメリカ生活に長いJapanさんは
こういう場面に遭遇するのは久しぶりなので、
集団で日本的挨拶をするのがほんの少し、
恥ずかしかったそうです。はははー!
で、この日本語ツアー、結論から言ってしまうと、
参加して本当に良かったぁ!!
思えるものだったそうです。
まず、案内係の方の説明が解り易く、傲慢で
高飛車な感じが全くなくて、
親しみがわく感じでだったそうです。
PH4_cocov190_1-20171031.jpgツアーはJapanさんがいつもは「つまらん宗教画!」と
いって足早に歩いてしまう所からはじまりましたが、
案内係の方の説明により時代背景、流れ、技法、染料などが
次々と理解できるようになり、今までと違った絵画鑑賞の
知識が備わりまして、いい意味で
「知的刺激を与えられた感じだった」そう。
どうして古典的宗教画からルネッサンス、印象派などに
繋がるのかなどが解り、すこし偉くなった気分に
なれたみたいですよ。


そんなツアーですが、Japanさんが一番面白かったのは…
このツアーに参加していたあるカップル! 
女性はたぶん20代前半、
お金をかけて綺麗にしております系のオーラがガンガンに
あふれていました(笑)。
実際綺麗な人だと思ったみたいです。
 
男性はたぶん50代前半。
ほとんど白髪の細身のナイスミドルという感じでした。
服装にはお金がかかってはいそうでしたが、
コーディネートがおじさん。
ズボンのウエストが妙に高い位置で、
股間のブツが一方に寄ってしまっているのは
思いっきりおじさんファッションでした(笑)。
 
さてJapanさん。この2人、最初は親子かと
思っていたのです。しかしー2人が手をからませている
ところを見て、男女の関係のあるカップルと判断しました。
禁断の香りのするカップルだったみたいですね。
それだけでも十分面白かったのですが、
これにツアーの案内係の方の説明が
タイムリーに突き刺さります。

PH5_cocov190_1-20171031.jpgまず最初に突き刺さったのが、アメリカには一枚しかない
という、このレオナルドダヴィンチの唯一の作品。
ダヴィンチは「作品を見て、その見た人に、その絵の
感情が伝わらないのは駄作だ」と、
いったという話を聞きました。
 
そして、このもの憂げな女性は当時16歳くらいの
裕福層出身。彼女はのちに倍以上も年上の男性に
嫁ぐことになってしまったという話を聞かされました。

当時は女性が政略的に自分の父親よりも上の男性に
嫁ぐことがありました。
「彼女のこの憂いのある表情は、その親子ほどの年の
離れた男性との結婚が決まってしまったから、
なのかもしれませんねー」との説明に、
皆さん一瞬気マズイ雰囲気が流れました(笑)
 
だって皆さんの目の前に、親子ほどの年の離れたカップルがいるんですもん・・・


そして次の絵の説明で、また突き刺さることが。
これはキリスト誕生の絵。
青い服を着たのがマリア、その隣がマリアの旦那さん。
キリストは神の子であるという神格化を図るために、
実は同年代の夫婦だった2人ですが、
キリストの誕生を奇跡化するために、
マリアよりもありえないほどの年上に旦那を描いたそうです。
この年の差のカップルからは子供はできないと、
民衆に思わせるためだとか!
PH6_cocov190_1-20171031.jpgここまで歳の差のカップルですと、不自然です。
よって民衆は、キリストは奇跡の子だと思えるように
なったそうです。
年の離れすぎている、不自然なカップル・・・
ツアーの皆さんの注意が、この2人に行ってしまったのは
言うまでもありません(笑)。
そんなこんなで面白い状況でしたが、ツアー自体は、
歳の差カップルがいなかったとしても
十分ためになり、大変面白くいいものだったそうです!!

これは時間が合えば、是非お勧めです。
ただ長い時間歩くので結構疲れますと
いっていましたが・・・
PH7_cocov190_1-20171031.jpgお疲れ様でしたぁ。
次は東館へ向かいますーが、続く・・・・・・。

Writer Profile

Coco
Cocoココ

台湾生まれ台湾育ちのフォモサ犬系雑種。野良犬だったため正確な年齢は不詳:性別、女推定9歳。台北で殺処分直前に現地の動物保護団体にレスキューされる。その後紆余曲折を経て、2010年、サンフランシスコ在住の日本人男子Japanさんとアメリカ人男子Dさんのカップルの家の養子となる。食べることと散歩が大好きだが鶏肉アレルギーがある。

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